社会保険労務士受験生の皆様、本試験まであと8日です。
最後の総まとめを進める中で「基本的なところを忘れている!!試験大丈夫かよ・・」と不安になることがあります。
これは勉強が進んでいる証拠ととらえましょう。穴ぼこだらけのときは気にならなかった穴が、全体的に整備されてくるとすごく気になりはじめるのです。
少々の穴があっても試験には合格できます。
試験前に気づいてよかったと思って前に進みましょう。
さて、今回は、択一のスキマを埋める選択式対策 白書編です。
択一式対策ではカバーできない部分(択一のスキマ)
1 目的条文(公開中)
2 法改正の数字(公開中)
3 労働統計(公開中)
4 厚生労働白書
5 最高裁判例
社会保険に関する一般常識の出題分野である「厚生労働白書」ですが、今年の出題可能性はあるでしょうか。
選択式での厚生労働白書の出題可能性の考察
例年は、
出題可能性は5分5分です。
というところですが、
今年に関しては10%くらいでしょうか。
過去の厚生労働白書からの出題実績は次のとおりになっています。
~厚生労働白書からの出題~
平成28年→平成23年版白書から【歴史ネタ】
平成26年→平成25年版白書から【時事ネタ】
平成25年→平成24年版白書から【時事ネタ】
平成19年→平成18年版白書から【歴史ネタ】
平成17年→平成16年版白書から【時事ネタ】
平成16年→平成15年版白書から【歴史ネタ】
平成15年→平成11年版白書から【歴史ネタ】
平成12年→平成11年版白書から【時事ネタ】
【時事ネタ】→現状我が国はこうなっているという話題
【歴史ネタ】→我が国はかつてこうでしたという話題
過去20年で8回出題されており、選択社一の主要分野です。
20年から24年まで出題されず「白書終わったか」と思われましたが、25年(ブラジル)、26年、28年(ドイツ)と連続出題され、存在感を見せつけました。
しかし、今年は、障害者雇用水増し問題や不適切wな統計調査により、厚生労働省が揺れに揺れ、平成30年版白書の発刊が大幅に遅れて、結果、試験範囲確定日(4/12)より大幅に遅れて発刊、と相成りました。
すくなくとも、「平成30年版白書」という名義での出題は想定できないでしょう。
しかし、前年の白書は出なくても、もっと昔の白書から出題される例はあります。
厚生労働白書の出題範囲
出題範囲のポイントは2点です。
■時事ネタは前年の白書から出題。歴史ネタはさらに古い白書からも。
時事ネタは前年白書からの出題です。今年でいうと平成30年度版白書です。
しかし、前述の通り、出題対象確定日の後での発刊であり、出題可能性は極めて低いです。
一方、歴史ネタは、古めの白書から出題されることもあります。
中でも平成23年版白書は社会保障の歴史特集号になっており、歴史ネタ対策として必読といえるでしょう。
この一表にもよくまとまっています。
■歴史ネタと時事ネタへの両方備え
以前は、社会保障の発展の経緯とかベヴァリッジ報告とかがテーマの歴史ネタ問題が出題されていましたが、近年は児童手当法の改正とか、介護保険料の全国平均額とかの時事ネタの出題が増えてきています。
と思ったら平成28年は、社会保険の母国ドイツまで歴史が遡りました。
以上をあわせて考えると、白書対策は、過去を知り、今を知る、という両備えが求められているといえるでしょう。
これらを踏まえてキーワード10選をご紹介します。
憶えておくべき厚生労働白書キーワード5選
【歴史ネタ】
■第二次大戦中の英国で公表され、その後の社会保障制度の土台となった→ベヴァリッジ報告
■社会保障制度審議会による昭和25年の勧告。社会保障の概念を示す→社会保障制度に
関する勧告
■昭和48年に高額療養費の制度化、物価スライドの導入→福祉元年
■老人保健法制定→昭和57年、高齢者医療確保法→平成20年
■介護保険法施行→平成12年
以上、今から始める選択式対策「厚生労働白書」編でした。
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