社会保険労務士試験受験生の皆様、こんにちは。
今回は、選択式試験で「あと1点もぎ取りたい」という状況で使えるかもしれない裏技をご紹介します。
●たすきがけ作戦とは
さて、例えば他の選択肢で2点確保しており、あと1点確保したいという状況で、次のような問題にでくわしたときの対処です。
【問題文】
甲子園優勝を目指した【A】代表【B】高校は、決勝で惜しくも敗れた。
高校野球をよく観る方であれば楽勝ですが、まったく観たことがなくても確実に1点確保する方法です。それが「たすきがけ作戦」です。
一つの文章の中に2つの空欄がある場合に、それぞれあえて異なる組み合わせの語句を解答とするのです。
【選択肢】の正しい組み合わせは、次の通りです。
or
【A】③秋田×【B】②金足農
この組み合わせのまま解答すると、③秋田×②金足農の組み合わせを解答にすれば2点中2点とれます。
一方、高校野球を観てなくて④北大阪×①大阪桐蔭の組み合わせを解答にするとゼロ点です。二兎を追って一兎も得ることができなかったわけです。
そこであえて、異なる組み合わせ、つまりたすきがけで解答します。
or
【A】③秋田×【B】①大阪桐蔭
この組み合わせでの解答であれば、④大阪府×②金足農の組み合わせでも、③秋田×①大阪桐蔭の組み合わせでも、1点確保できます。どちらに転んでも1点とれるのです。
「あと1点」とればよい状況で、2点取る必要はなく、ゼロ点をさけたい、というときに使えます。
●平成30年労一選択式で試す
平成30年も労一は惜しくも救済がありませんでした。
3点確保できなかった方からのコメントで非常に多かったのが、「CD」について、「次世代」ではなく「女性活躍法」の方だと思った、というものです。
そしてCDに、いずれも「女性活躍法」の筋で、解答を選択したため、CDとも得点できなかったというものです。
【問題文】
それを実現するために一施策として【C】が施行され、同法に基づいて、2011年4月からは、常時雇用する労働者が【D】以上の企業に一般事業主行動計画の策定が義務化されている。
組み合わせを考えると次の通りとなります。
or
【C】④男女共同参画社会基本法×【D】②301人
なお、女性の方の一般事業主行動計画の根拠法令は「女性活躍推進法」ですが、それは選択肢に含まれていません。
そのこと自体で、女性の線はないと判断できるのですが、そこは、魔物が住む本試験のこと。つい「法令は男女共同参画だったかも知れない」と思って無理ありません。
ここであえて、たすきがけの組み合わせで回答します。
or
【C】】④男女共同参画社会基本法×【D】①101人
●平成26年労一選択式で試す
この作戦が使えそうな問題が他にもあります。
平成26年労一の選択式です。この年の労一はABは楽勝で2点確保できて、残りCDEで1点確保できればよい、という問題でした。
【問題文】
【C】は労働時間の他に、常用労働者数、パートタイム労働者数、現金給与額、【E】についても調べている。
組み合わせを考えると次の通りとなります。
or
【C】④毎月勤労統計調査×【E】②出勤日数
ここであえて、たすきがけの組み合わせで回答します。
or
【C】④毎月勤労統計調査×【E】③年俸制対象者数
ちなみに正解は、【C】④毎月勤労統計調査×【E】②出勤日数ですが、上記のたすきがけの組み合わせで、どちらでも1点は確保できます。
以上、選択式初見問題対策「たすきがけ作戦でどっちに転んでも1点とる」でした。
本番で所見の問題が出題されることを恐怖に感じるのは当然です。合格レベルにある受験生の方が全員抱いている感情です。
ただ、初見の問題に対し頭をカッカさせたら負けです。試験前から初見の問題がでることを覚悟して、もし出題されても「こんな問題は誰もわからないな」「知識がなくても解けるサービス問題だ」「他の受験生が選びそうな解答を選んでおこう」と冷静に対処することが大切です。
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