社会保険労務士試験の合格を目指す皆様こんにちは。
社会人の方が働きながら短期間&短時間で一発合格するための6つのポイントをシリーズでご紹介します。
困難なことのようですが、社労士試験の特性を踏まえた上で勉強を進めていけば、十分可能でなことです。
働きながら短期間&短時間で一発合格するための6つのポイント
※緑色の項目は既に公開中です。次の記事内でご覧頂けます。
【選択と集中編】
①●択一式対策に特化
②●細かいところを捨てる勇気
③●苦手部分を重点的に
【記憶の省力化編】
④●横断学習(記憶の圧縮)で省力化
⑤●こまめなミニ復習で省力化
【勉強時間確保編】
⑥●スキマ時間を有効活用
今回は【記憶の省力化編】横断学習(記憶の圧縮)で省力化です。
社労士試験は保険の仕組みの勉強
社労士試験の勉強の8割方は社会保険の仕組みの勉強です。
労災、雇用、徴収、健保、国年、厚年、社一の大部分は保険の勉強となります。
社会保険の仕組みの基本構造は次の通りになっています。
●被保険者(強制加入、任意加入、取得と喪失の要件・時期など)
●給付の通則(支給期間、支払期月、未支給の取扱など)
●保険給付(支給要件、支給額、停止、失権)
●給付制限(絶対的給付制限、相対的給付制限、停止、差止)
●保険料(徴収期間、保険料額、納期限、延滞金、滞納処分など)
●時効(起算日、期間など)
●不服申立て(対象処分、審査機関、請求期間、訴訟との関係)
科目間のこれらの項目は内容が非常に似通っている箇所が多いため、似通っている箇所は科目ごとに覚えるよりも、全科目分まとめて覚えてしまった方がその効率性は圧倒的!ザワザワ
この全科目まとめて覚えてしまうことを「記憶の圧縮」と管理者は読んでいます。
例えば時効を例にとってみましょう。
時効についての記憶の圧縮
時効には取得時効と消滅時効がありますが、社労士試験の試験範囲で取り扱うのは消滅時効です。
消滅時効とは、一定の時間経過によってこれまで存在していた権利が消滅することをいいます。
民法上、債権の時効は10年となっていますが、会計法という法律で国の債権債務の時効は5年となっています。
社会保険は基本国が運営しているので、社会保険の時効も5年物がありますが、さらに短い2年物がメインになっています。社会保険の運営では大量の案件をドンドン処理していくスピード感が求められるため、10年もまってられないということです。
すなわち、社労士試験で登場する時効は2年と5年だけです。
その上で、2年と5年を比べると5年の方が少ないので、5年物だけ覚えて、それ以外は全部2年物という覚え方をするというのが記憶の圧縮です。2年物をいちいち覚える必要がないので、記憶の省力化につながります。
社労士試験で登場する5年物は次のとおりです。
●労災保険法:障害補償給付(前払除く)、遺族補償給付(前払除く)
●雇用保険法:なし
●健康保険法:なし
●国民年金法:年金給付
●厚生年金法:保険給付
●国保、高齢者医療、介護:なし
5年物はほとんどこれだけです。上記以外はすべて2年でOKです。
これをベーシックとして覚えおいて、オプションで少数の論点を追加で覚えていけば時効の勉強は完了します。
ちなみに、オプション論点としては、例えば、事業主が被保険者負担分の保険料を余分に天引きしてしまったため、それを被保険者に返還する場合の時効という論点が健康保険にありますが、何年になると思いますか?
この場合は、事業主と被保険者の間の債権債務の関係になり、国は関わりを持ちませんから、民法に戻って10年ということになります。
社労士関連の法律は民法の特別法の位置づけですから、社労士関連の法律に当てはまらないものは民法に戻るというわけですね。
まとめ
今回ご紹介した記憶の圧縮方法はホンの一例で他にも沢山あります。今後、このサイトでも随時ご紹介していきたいと思いますが、皆様も是非「まとめて覚える」感覚を身につけて勉強の省力化を進めてもらえればと思います。
以上、【記憶の省力化編】横断学習(記憶の圧縮)で省力化でした。
次回は【記憶の省力化編】こまめなミニ復習で省力化、をご紹介します。