【社会保険一般常識】日・インド社会保障協定の発効について

社労士受験生の皆さん、こんにちは。

今回は、社会保険一般常識ネタ「日・インド社会保障協定の発効」についてご紹介します。次の試験の試験対象となります。

諸外国との社会保障協定とは

国際的な交流が活発化する中、企業から派遣されて海外で働くことや、将来を海外で生活される方が年々増加しています。海外で働く場合は、働いている国の社会保障制度に加入をする必要があり、日本の社会保障制度との保険料と二重に負担しなければならない場合が生じています。また、日本や海外の年金を受けとるためには、一定の期間その国の年金に加入しなければならない場合があるため、保険料の掛け捨てになってしまうことがあります。

社会保障協定は、
●「保険料の二重負担」を防止するために加入するべき制度を二国間で調整する(二重加入の防止)
●保険料の掛け捨てとならないために、日本の年金加入期間を協定を結んでいる国の年金制度に加入していた期間とみなして取り扱い、その国の年金を受給できるようにする(年金加入期間の通算)
ために締結しています。

日・インド社会保障協定の発効

平成28年7月20日(水)東京において「社会保障に関する日本国とインド共和国との間の協定」(日・インド社会保障協定:平成24年11月16日署名)の効力発生のための外交上の公文の交換が行われました。これにより、本協定は、本年10月1日に効力を生ずることになります。

現在、 日本の企業等からインドに一時派遣される被用者等 (企業駐在員等)には、日本とインド両国の年金制度への加入が義務付けられるために、社会保険料を二重に支払わなければならないという問題や、相手国の年金制度への加入期間が短いために年金の受給に必要な期間を満たさず、年金を受給できないという問題が生じています。この協定は、これらの問題の解決を目的としています。

この協定の締結により、派遣期間が5年以内の一時派遣被用者は、原則として、派遣元国の年金制度にのみ加入することになるほか、両国での保険期間を通算してそれぞれの国における年金の受給権を確立できることとなります。これにより、企業及び企業駐在員等の負担が軽減され、両国間の人的交流及び経済交流が一層促進されることが期待されます。

本協定は16番目の社会保障協定

この協定は、既に発効済みのドイツ英国、韓国、米国、ベルギー、フランス、カナダ、豪州、オランダ、チェコ、スペイン、アイルランド、ブラジル、スイス及びハンガリーに続く、我が国にとって16番目の社会保障協定となります。

社労士試験での過去の出題実績

これまで選択式で過去2回問われています。【 】部分が空欄箇所です。今後も忘れた頃に選択式で出題されそうです。択一式でも時事ネタが増えているのでその点でも注意です。

平成12年【社一】
このような問題を解決するため、多くの国の間で、【二重適用】の回避や【受給資格期間】の通算を内容とする年金通算協定(社会保障協定)が締結されている。我が国は初の年金通算協定(社会保障協定)を【ドイツ】との間で締結している。

平成25年【社一】
海外在留邦人等が日本及び外国の年金制度等に二重に加入することを防止し、また、両国での年金制度の加入期間を通算することを目的として、外国との間で二国間協定である社会保障協定の締結を進めている。平成24年6月30日までに、欧米先進国を中心に14か国との間で協定が発効している。また、昨今の我が国と新興国との経済関係の進展に伴い、これら新興国との間でも協定の締結を進めており、【ブラジル】との間の協定が平成24年3月に発効したところである。